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HPLC Chromaster(クロムマスター)-カテキン類の分析-

茶の主要成分であるカテキン類の効果・効能は、多岐にわたっており、その機能が注目されています。緑茶・烏龍茶は最も身近な機能性食品としても注目を集め、特定保健用食品としてカテキン類を増量した商品なども販売されています。
これまで急須で入れていた茶とは異なり、市販されているペットボトル緑茶飲料には、茶葉由来カテキン類の他に、殺菌工程で生じる熱異性化体*1が無視できない濃度で含まれており、その生理作用が注目されています。カテキン類の効果効能は、発ガン抑制作用、抗腫瘍作用、突然変異抑制作用、活性酸素の消去、抗酸化作用、血中コレステロール低下作用、抗菌作用など、さまざまとされており、このような背景から、茶カテキンの研究が盛んに進められています。
以下にカフェインを含むカテキン類の分析例についてご紹介します

カテキン類の分析

試料:
カテキン類標準試料

	カテキン類標準試料の構造式

分析条件:

カラム HITACHI LaChrom C18(5 µm)(4.6 mmI.D.×150 mm)
溶離液 (A)0.05% H3PO4(pH2.4)
(B)CH3OH/CH3CN=3/2
*Gradient:
(0 min)B10%→(15 min)B25%→(25 min)B60%→(25.1-40 min)B10%
流量 1.0 mL/min
カラム温度 40 ℃
検出 UV 280 nm
注入量 10 µL

装置構成:

Empower2 データ処理システム

標準試料測定結果:

標準試料のクロマトグラムのグラフ
標準試料のクロマトグラム(濃度 各10 mg/L)

直線性:
1~50 mg/L 濃度範囲((-)-エピガロカテキン:5~50 mg/L、カフェイン:1~200 mg/L)において、良好な直線性が得られました。

	EGCGとCaffeineの直線性のグラフ

試料分析例:市販緑茶(ペットボトル)
試料の前処理:0.45 µmフィルターでろ過後、試料としました。

市販緑茶(ペットボトル)の試料Aと試料B(特定健康食品)のグラフ

今回分析した試料A、Bからは、(-)-エピガロカテキンガレート(EGCG)、(-)-エピガロカテキン(EGC)、(-)-エピカテキンガレート(ECG)、(-)-エピカテキン(EC)の4種類のほか、熱異性化体である、(-)-ガロカテキン(GC)、(-)-ガロカテキンガレート(GCG)、(-)-カテキンガレート(CG)が検出されました。
また、本分析条件では、お茶に含まれるカフェインの同時分析が可能です。

注意:本掲載データは測定例を示すもので、数値を保証するものではありません。
本製品は研究用です。診断用ではありません。

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