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高分解能MFMによる高密度記録媒体の観察

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試料提供元: 富士電機(株)、NHK放送技術研究所
ジャンル マグネティックス, 半導体・エレクトロニクス, 無機材料
モード MFM
測定領域 約3µm
ステーション AFM5000
装置 AFM5300E

解説

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Fig.1に示す低モーメント探針と真空中Q値制御法を併用した高分解能MFM技術開発により、垂直磁気記録媒体などの高密度記録された磁気情報を鮮明に観測することが可能となりました。(1)

Fig.2は、単磁極ヘッドで800kFCI(ビット長さ32nm)の記録を行ったCoPtCr-SiO2グラニュラー垂直媒体のMFM観察結果を示します。 左側の写真は、従来MFM(高モーメント探針による大気中測定)による測定結果です。右側の写真は、高分解能MFM技術を用いた測定結果です。感度と分解能が向上しているため、記録ビット間の遷移領域や、未記録部分の磁気クラスター等の詳細が明瞭に観察されています。高分解能 MFMの分解能は20 nm以下となりました。(1) この手法を用いて1200kFCI(ビット長さ23nm)の垂直媒体の観察にも成功しています。(2)

低モーメント探針は漏れ磁界が小さいため、保磁力の小さい試料の磁区を乱すことなく観察することができます。パーマロイの正方形薄膜の生じている還流磁区構造は、高モーメント探針による測定の場合、磁壁が大きく歪められていることがわかります(Fig.3の左側の写真)。 低モーメント探針と真空中Q値制御法による結果では、歪みのない安定した還流磁区が観察されています(Fig.3の右側の写真)。

引用文献:
(1)山岡武博,渡辺和俊,白川部喜春,茅根一夫:"高感度・高分解能MFMシステムの開発", 日本応用磁気学会誌, 27 (2003) 429; 2003年度 論文賞受賞
(2)北野真弓,宮下英一,林直人,玉城孝彦,竹野入俊司: "CoPtCr‐SiO2垂直磁気記録媒体のノイズと高密度記録特性", 第29回日本応用磁気学会学術講演会概要集, 21pA- 2, 2005.

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