ビニール袋表面観察と粗さ評価

ジャンル | 有機・高分子 |
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モード | DFM |
測定領域 | 2µm |
ステーション | NanoNaviⅡ |
装置 | Nanocute |
解説



Fig.1 ビニール袋表面
SPMは非常に鋭利な先端の探針を使用しているためナノレベルの凹凸での高精度な表面粗さ評価が可能です。
ここでは、ビニール袋表面凹凸の観察と粗さ評価の結果についてご紹介します。
Fig.1は、ビニール袋表面のDFM形状像(a)、断面プロファイル(b)、JISB0601に準拠した粗さパラメータ(c)です。 表面粗さは6.62nm、最大高さ57.7nmと計測されました。 ビニール袋のようなやわらかい材料は、一般的な触診式粗さ計では表面を傷つけてしまい正しい表面粗さ評価が困難です。SPMは非常に微小な力で表面を走査するため、やわらかい試料でも安定した評価が可能です。
近年、ナノスケールにおける表面粗さのJIS規格が制定されましたが、この事例のように、ナノレベルの平滑面を品質管理するのに最適です。日立ハイテクサイエンスでは、いち早くこの手法をシステムに組み込んでいます。