DVD-RAMの記録マークのKFM観察

ジャンル | ストレージ, 半導体・エレクトロニクス, 無機材料 |
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モード | KFM |
測定領域 | 3.5µm |
ステーション | SPI300N |
装置 | SPA-300 |
解説

KFMは、ケルビン法を用いたナノスケールの表面電位顕微鏡です。DFMによる形状測定を行いながら、同時に導電性カンチレバーと試料の間に交流及び直流の電圧を印加し、 カンチレバーからの出力信号をロックインアンプで周波数成分に分離し、DFM動作周波数(ωr)成分を利用して形状測定を行い、また印加した交流電圧の周波数(ω) 成分を利用して、同じ場所での表面電位を検出しています。
CD-RWやDVD-RAMのような相変化ディスクでは、もともと結晶状態の記録膜(AgInSnTe、GeSnTeなど)にレーザーでマーキングを行った部分がアモルファスになるため、 光学特性や表面電位、導電率などの物性が変化します。ここではKFMにより、DVD-RAMの記録マークを観察した結果を紹介します。左の写真の左側はKFMモードで測定した 表面形状像、右側は同時測定した表面電位像です。記録マーク部分が明るく、電位が高いことがわかります。(1)
引用文献:
1.T. Nishimura, M. Iyoki and S. Sadayama: "Observation of recording pit on phase-change film using a scanning probe microscope", ultramicroscopy, 91(2002) 119
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