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MFM探針による磁壁操作

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株式会社日立ハイテクサイエンス
(慶應義塾大学との共同研究)
ジャンル マグネティックス, ストレージ
モード MFM
測定領域 4~8µm
ステーション AFM5000
装置 AFM5300E

解説

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(a) In the case of low moment probe
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(b) In the case of medium moment probe
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(a) In the case of high moment probe

Fig. 1 MFM images of single DWs using (a) low moment probe (t* = 8.5 nm), (b) medium moment probe (t* = 17 nm) and (c) high moment probe (t* = 50 nm), t* means effective thickness of MFM probe's magnetic coat.

タイトル動画はMFM探針を利用してパーマロイ細線中の単一磁壁群をマニピュレートした実験結果を示しています。モノトーンの形状像にカラーの磁気像を重ね合わせた動画で表現しています。MFM探針はテレビの走査線と同様、画面の上から下に走査されますが、単一磁壁を見つけた時点で明るい信号が現れ、走査とともにそれぞれの単一磁壁が細線に沿って磁気的な作用でマニピュレートされ、画面下まで達しています。

この実験結果は、ギャラリーNo.2324で示したパーマロイ細線を多段に組上げた試料で得られました。

Fig.1に様々な磁性コート膜厚のMFM探針を使って、単一磁壁のマニピュレーション実験を行った結果を示します。(a)は低モーメント探針を真空中Q値制御MFMで使用した結果です。探針と磁壁の磁気的作用が小さいため、単一磁壁を動かさず安定観察に成功しています。(c)は高モーメント探針の結果ですが、先に述べたように、探針と磁壁の磁気的作用が大きいため完全に画面下まで動かされています。(b)は中間モーメント探針の結果です。磁壁がわずかに動かされている細線や、完全に画面下まで動かされている細線があります。(1)~(4) なお、ここで用いた MFM探針は実験用です。詳しくは文献(4)を参照して下さい。

各種MFM探針の漏れ磁界をシュミレートした結果や、単一磁壁のマニピュレーション現象に関する解析を文献(4)に紹介しています。

  1. E. Saitoh, H. Miyajima, T. Yamaoka, G. Tatara: Nature, 432 (2004) 203
  2. T. Yamaoka, K. Watanabe, Y. Shirakawabe, K. Chinone, E. Saitoh, M. Tanaka, and H. Miyajima, IEEE Transaction on Magnetics 41 (2005) 3733-3735.
  3. T. Yamaoka, K. Watanabe, Y. Shirakawabe, K. Chinone, E. Saitoh and H. Miyajima, Japanese Journal of Applied Physics, 45 (2006) 2230-2233.
  4. 山岡武博・齊藤英治・町田賢司・渡辺和俊・白川部喜春・宮島英紀:"MFM探針による磁壁操作"、日本応用磁気学会誌、Vol.31, No.3 (2007) 221-226.

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