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磁壁の質量観測

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慶應義塾大学 宮島研究室・齊藤研究室、首都大学東京と日立ハイテクサイエンスの共同研究
ジャンル マグネティックス, 半導体・エレクトロニクス
モード MFM
測定領域 約3µm
ステーション AFM5000
装置 AFM5300E

解説

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Fig.1 MFM測定結果と共鳴分光法によるスペクトル

私たちは、固体中の低エネルギー励起の精密測定法、超高感度プローブ顕微鏡法を応用した研究を展開し、ナノスケール磁性体の単一磁壁の基礎特性 (質量、摩擦等)や電流との相互作用機構をはじめて明らかにしました。(1)(3)
タイトル画像は、磁壁共振器の構造と、その動作をアニメーションで象徴的に表しています。

Fig.1Aは、高分解能MFMによってはじめて観測された、パーマロイ半円細線中のピン止めされていない磁壁の顕微鏡像です。
Fig.1Bは磁壁を含まない状態での観察結果で、磁壁による信号は現れていません。(2) この単一磁壁に微弱な磁場をかけながら、細線に交流電流を流し、 磁壁の単振り子型共鳴運動によるエネルギー吸収を測定した結果がFig.1Cです。磁壁が無い場合、共鳴ピークは消失しています(Fig.1D参照)、 この共鳴信号の磁場依存性の解析により、本系における磁壁の質量を 6.6×10-23kg 決定しました。(1) 超低電力磁気メモリをはじめとしたスピン エレクトロニクスへの応用が期待されています。

引用文献:
1.E. Saitoh, H. Miyajima, T. Yamaoka, G. Tatara: Nature, 432 (2004) 203
2.T. Yamaoka, K. Watanabe, Y. Shirakawabe, K. Chinone, E. Saitoh, M. Tanaka, and H. Miyajima, IEEE Transaction on Magnetics 41 (2005) 3733-3735
3.G. Tatara and H. Kohno: Phys. Rev. Lett. 92 (2004) 086601

関連文献:

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